神谷英樹、次は『Devil May Cry』リメイクの可能性を示唆
神谷英樹氏は単なるリマスターではなく、一から作り直す『Devil May Cry』リメイクに強い関心を示している。本記事では神谷氏の創造的ビジョンと、オリジナル作品の特異な開発経緯を探る。
神谷英樹、『Devil May Cry』リメイクに意欲
刷新ではなく現代的な再創造
名だたる開発者たちによるクラシックタイトルのリメイクが勢いを増す中、『ファイナルファンタジーVII リメイク』や近々リリース予定の『サイレントヒル2』リメイク、高評価を得た『バイオハザード4』リメイクなどの成功例が並ぶ。『Devil May Cry』もこの栄誉あるラインアップに加わる可能性があり、オリジナルディレクターの神谷英樹氏は5月8日のYouTube Q&Aセッションで、自身の代表作を再制作したい意向を明らかにした。続編やリメイクの可能性に関するファンの質問に対し、神谷氏は熱意を込めて応答:「もし『Devil May Cry』をリメイクするなら、絶対にその機会を活かしたい」。彼のビジョンは表面的な更新ではなく、包括的な現代化を重視している。
2001年に遡るルーツ
オリジナル『Devil May Cry』は、『バイオハザード4』として構想されていたプロジェクトが大幅な創造的方向性の違いからスピンオフし、2001年に画期的な新シリーズとして誕生した。
まもなく25周年を迎えるにあたり、神谷氏はゲーム制作の背景にあった意外な個人的インスピレーションを共有。2000年に経験した壊滅的な失恋後の激しい感情を開発に注ぎ込んだことを回想し、これらの生々しい感情がダンテの反骨精神とスタイリッシュな戦闘システムの形成に繋がったと語った。
神谷氏はリリース済み作品を再プレイしないと認めつつ、たまに目にするゲームプレイ映像で時代遅れのデザイン要素に気付くことがあると述べる。この認識が、ノスタルジーに依存せず現代の技術とデザイン哲学で完全再構築する必要があるという確信を強めている。
現在は他のプロジェクトに注力しているものの、神谷氏は自身の代表作に対する創造的権限を保持。「時期が来たら」とファンに約束し、「特別なものを提供する――それが私の仕事だ」と語った。『Devil May Cry』以外にも、カルト的人気を博した『ビューティフル ジョー』の復活にも意欲を示し、彼の傑作カタログから複数の名作が現代的な解釈を得る可能性に期待が持てる。